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宮崎哲弥氏には大いに失望しました

テレビに良くでる「知識人」の中で有名な人物のひとりに小田晋という精神科医がいる。彼はブロガーより上なのか?

ARTIFACT@ハテナ系:「テレビに出ない知識人なんてブロガー以下だと思う」by宮崎哲弥氏

朝日新聞の12/15夕刊で、宮崎哲弥氏がテレビやラジオに出演することについて語っていた。
論壇共同体が消え、知識人が無力化している現状では、影響力を担保するにはテレビに出る必要がある。500部ぐらいしか出ない書籍でどうやって社会を動かすのか。テレビに出ない知識人なんてブロガー以下だと思う。

宮崎氏は発達障害に理解のある知識人で、個人的には良い印象のほうが強い。昨今、橋下弁護士の懲戒請求呼びかけ事件に関して橋下弁護士を擁護しまくりだったのはちょっと引いたが(最近は慎重派になったらしい)、まっとうな評論家というのが私の評価だった。

しかし、今回の「テレビに出ない知識人なんて」というのは、自身がテレビに出る事の良い訳をしている感が拭えない。彼の中には特定の知識人がいて、その彼(ら)の事を指摘していのかもしれないが、テレビに出ている「知識人」でもトンデモないのが沢山いるのは宮崎氏が一番良く分かっているだろうに。

小田晋という精神科医は、今の日本で最もテレビに出演する精神科の「知識人」のひとりだろう。しかし、彼がテレビに良く出るのは彼が優秀な精神科医だからではない

彼がテレビ局にとって「非常に都合のいい」精神科医だからだ。

小田氏は殺人事件の犯人について殆どなんの予備知識(せいぜいテレビ局が用意したプロフィールくらい)で実に細かな鑑定/診断を行ってくれる。しかもテレビ局側の空気を読んだ「美味しい鑑定」が得意だ。先日の長崎佐世保スポーツクラブ乱射事件でも犯人のプロファイリングでとんでもない事を言って笑い者になっている。

まっとうな精神科医なら会話すらしていない人間の病名などテレビで無責任に口にする事などない、しかし小田氏はその辺の羞恥心がないのか平気で「精神科医としての感想」をペラペラしゃべる。

テレビ局や新聞社も「話してくれないまともな医者」より「なんでも話すトンデモ医者」のほうが使いやすい。読者や視聴者もこういう医者の話を読んだり聞いたりして「やっぱりねぇ。怖いわねぇ」と納得しその内容を疑おうともしない。こうしてまともな精神科医は口を閉ざし、トンデモさんが「知識人」としてテレビにはびこる事になるのだ。(宮崎氏はまともな評論家であると思いたいが)

本当はまっとうな仕事をしている精神科医だってテレビに出てまっとうな内容の発言をしたいと思っているはずだが、テレビや新聞では正確な内容は短時間で簡単に伝える事は出来ないし、そんな事に時間や金を使ってくれる新聞社やテレビは現状では非常に少ない(多分無い)。会った事も話した事もない殺人者の診断なんてまともな精神科医は出来ないのにそれをしないとテレビに出れない。本当に犯人を診断した医師なりカウンセラーは守秘義務があるから本当の事は話せないことも有るだろうし。

そういう状況を考えれば少なくとも自閉症や広汎性発達障害の事で正しい情報を発信しようと思ったら、現状では本を書くか、ブログを書くかがいいんじゃないかと思うけどどうだろう。(以前、宮崎氏がテレビで発達障害の事ををかなり正確な認識のもとに発言しているのを見て驚き、そして感謝したことがあるのだが、あえてこう書いてみるのだが・・・)

私のおすすめはこのブログ
こどものおいしゃさん日記
テレビでは取り上げられないようなまっとうな知識人の意見がブログでは沢山見つける事が出来るのだ。

ただ宮崎氏の発言の全部を読んだわけではないので、私の勘違いもあるかもしれない。その時は訂正したいと思う。


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コメント 1

NO NAME

効果の問題です。テレビ>ブログ>学術書
中身は別として
by NO NAME (2008-06-02 17:37) 

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